タタラ舞のはじまり
五十鈴たたら舞
芸能の神をまつる奈良県天川村の天河大弁財天社(天河神社)に伝わった古式舞踊。
三つの鈴が連なる五十鈴の玲瓏たる響きとともに舞う舞姿は、日本人の奥底に眠る霊感を呼び起こし、時空を超えた世界に誘う。
伝承によると、もともとの古式舞踊は明治ごろに絶え、古神道の研究家、故原宣之氏によって五十鈴の奏法とたたら舞の祖型が復元された。
氏の監修のもと、加藤おりはが、奏でながら舞う五十鈴たたら舞へと高めていった。
2022年9月天河神社 観月祭のご神事で、加藤は、五十鈴たたら舞を奉納。
タタラ舞は
身の内にある三種神器、眉間の奥の鏡・胸に収まる劔・腹部に鎮まる勾玉を目覚めさせます。
大地への祈りをこめて足を踏み、地と繋がり、光の羽と化した腕(カイナ)をひろげて、空間を織り込んでいくように踊りましょう。
ある方法でタタラを踏み、聖なる火を起こし、火の神を宿しタタラ舞により風に乗ると、私達の意識は、大地に根付く事が出来ます。
この舞は、全身の経絡(気の流れ)を通し、宇宙のエネルギーを集め、抗体を増強します。
原 宣之
五十鈴を二つ重ね合わせると六角構造になります。この図形は古代インドの実践哲学、ヨガでは胸のアナハタチャクラを指します。ヨガでは胸の奥に命の灯火(ともしび)がありますが、五十鈴も胸と深いかかわりがあります。
五十鈴を振るときは、冷えた頭を置いて、胸に熱い感謝の思いを込めて、とても早く細かく振ります。
掌で水平に回転する二つの五十鈴の音は、二つの音が絡み合って垂直軸を持ち、振る人の身体を通じて大地にも浸透し、大地のエネルギー・ガイア(弁財天女)に繋がります。
この五十鈴の深遠な働きによって、人と大地が音の振動で一体となった平安な世界が、今ここから展開されます。古代の日本では左半身が男性的な火の世界、右半身が女性的な水の世界に属すとされます。ですから、左右の手に持つ二つの五十鈴は、陰陽・男女の統合された姿を表しているのです。
原 宣之
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